尾籠な結末です。ご注意ください。

いざアーユルヴェーダ・マッサージ店へ
既に帯同されている先輩奥さまに、身体がベタベタになっても良い服装で行くようにアドバイスされ、脱ぎ着しやすい服装で良人と共に出かけました。その彼女のお勧めのお店は入り口から薄暗く、その暗さを私は怖いと感じました。
受付を通った後、良人とは別室に通されました。アーユルヴェーダは、男性には男性が、女性には女性が施術します。紙のパンツを渡され、それ以外は全身裸体で施術を受けます。

アビヤンガ
まずは木製の固いベッドの上で、女性施術師二人による、まさに足の先から髪に至るまでのマッサージ。二人の女性は、同時に、同方向に向かって、左右対称で、油をふんだんに使い、気を流すようにマッサージをします。私は部屋の暗さはすでに気にならなくなり、
「おお、さすが左右対称タージマハールの国~!」
と、面白くて楽しい気分になっていきました。身体を仰向けからうつ伏せにする時に、ツルツル滑ってしまうのもなんだか可笑しい。そんなときは、施術師さんが手を取ってくれます。
この全身マッサージがアビヤンガ。アビヤンガには、後の帯同時に何度もお世話になります。

シローダーラ
アビヤンガのあとは、額に油を垂らすシローダーラ。金属でできた円錐型の細い口から出てきた油が左右に流れていきます。ストレスで寄った眉間が、指の腹よりも優しい肌触りでじんわり広がっていきます。腹下しで心身共に疲れていたせいか、眠気がやってきました。タミール語でしょうか、施術師さん達の話す言葉が優しい歌のように心地よく、しばし夢現つ状態を楽しみました。その後はスチームです。実際はそんな事はないけど、彼女たちがすり込んでくれた油の良いものが、身体に染み込んでいくようでした。
最後はシャワーで油を落とすのですが、髪以外は油を落とすのはもったいないような気がして、水分をふき取るだけにしました。ここでベタベタになっても良い洋服の意味がわかります。アーユルヴェーダに使われる油の匂いは洗濯をしてもなかなか落ちないものです。

会計
支払い時、会計をする痩せた白髪頭の女性が、
「チップをくれと。」
いいました。
悪い人です。
旅行者であった当時は、その時そこで繰り広げられる彼女と良人のやり取りの意味がわかりませんでした。それを渡しても、施術してくれた彼女たちには行き渡らない。私はそのカラクリを、インドに住むようになってから、理解するようになり、心付けは出来るだけタイミングと人目を見計らってするようになりました。
しかし、どうでしょう。まだ5ヶ月しか住む事ができていませんが、現在のデリーでは、お金をくすねる「白髪頭の女性」タイプは、随分減ったように感じるのですが…。そこが私がインドは変わったと思う点の一つです。でも、まだ見えていないだけかもしれません。そうした事も知りたいから、早くインドに戻りたい。

話が逸れました(^^)。
そのお店は、コスパとサービスのバランスが良いお店であったことが、後々帯同し、デリー中のアーユルヴェーダを体験してからわかり(上記のサービスで3000円くらいだった)、また、そこを紹介してくださった先輩奥さまが既に帰国された後だったので、恩は返せず、しみじみと感謝ばかり…と言う事になります。しかし、そのお店の名前が全く思い出せないのです。デリー、アーユルヴェーダ、で検索しても知っているお店は一つしか上がってこない…。いつかは見つけ出せるでしょうか。

そして信者に
さて、さて、翌朝の排便です。
つるんっ!と、バナナ一本。
こんなにも気持ちが良い事、これもまた、人生の中で滅多にあるものではありません。三日三晩の苦しみも帳消しです。
この日から私はアーユルヴェーダ・マッサージの信者となりました。
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つづく