イタリア文化センターの館長さん
昨晩のイタリア文化センターは、館長さんのさよならレセプションパーティ&ピアノコンサート。
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この館長さんのおかげで、今年度からたくさんライブ演奏を楽しむことが出来ました。

実はコロナ禍中にイタリアは、現代イタリア語の父とも言える、ダンテ・アリギエーリの生誕700年のアニバーサリーを迎えました。
ダンテと言えば、日本にもコアな研究者がいらっしゃるくらいだから、それがイタリア文化センターの催しとなれば、おそらく数年に渡る準備をされていたでしょう。また館長さんの姿をお見受けすると、お髭に白いものが混じっているし、「これが自分にとって最後の一大イベント仕事」として精魂込められたのでは…と、推測します。しかし、ロックダウンで、一年にわたって毎月提供予定だったこの催しが、全部流れてしまいました。

私もインド赴任が決まった2020年当初、すぐに文化センターのWEBサイトをみつけ、ダンテの催しが行われることを知り、
「やった、やった、ウレシイナ✨」
と、楽しみにしていたのですが、ダンテ生誕700年のアニバーサリーは、2021年、デルタの年でした。あの年は辛いことが多かったけど、これも本当に、本当に残念に思いました。しかし、館長さんに至っては、丁寧に準備した「母国の誇り。文化の源。」を紹介する催しを毎月、毎月、そして全てキャンセル。さぞかし、いや、想像できないほどの無念だったことでしょう。

それでも、今年度から次々に質の高いライブコンサートを提供してくださった、館長さんと、文化センター。
昨日のピアノコンサートは、バッハのトッカータとフーガ、そしてショパンのプレリュードと正統派プログラム。真正のクラッシック音楽好きの館長さんにとって、これは最高のプレゼントに違いないと思いました。


グローリア・カンパネール/ピアノコンサート
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クリスマスらしいコンサートでした。
フレージングと弱音が綺麗で、時に官能的。神さまとお話ししたり、語りかけたり…モノローグのような演奏。センスの良いモダンなドレスを、エレガントまとったグローリアさんは、ご自身で挨拶され、それが流暢なだけでなく、親しみやすく、間合いを心得た英語で、ソロクラッシック演奏家としては珍しい。
パフォーマンスも、自己コントロールが素晴らしく、良い演奏だったなぁ…と思っていたら、グローリアさんはもう演奏家としての活動をやめ、後進の指導育成に力を入れるそうです。
館長さんは、インドを去られるし…
嗚呼!何事も千載一遇、一期一会です。

コンサート後に開かれたレセプションは、葡萄酒、各種カクテルだけでなく、館長さんの故郷、フィレンツェスタイルのミネストローネも振る舞われ、イタリア大使館もDivaも粋な計らいをするなぁと感じました。

館長さん、お疲れさまでした。


グローリア・カンパネール/ショパン・プレリュードより


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