デリー最大のマーケット、INAに行きました。
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 そこには、多少の変化はあるものの、懐かしいままのインドの姿がありました。
よく、インドに来ると人生観か変わると言われますが、20年前、初駐在の第1週目、まさにここで転機と言って良いほどの衝撃をうけました。
それは、変わるというよりも「気付かせていただいた」という出来事です。
この日、生きていて、逃げ、激しく鳴く鶏を捕まえ、落とす光景を生まれて初めて見ました。これから数年住むのだから、繰り広げられている出来事から目を逸らしてはいけないと考え、一部始終を追いました。そして、鶏の断末魔の声は今でも耳に残っています。
 そこで、自分はそうした暗いもの、裏側を見ずに、ずっと守られて、心を傷つけられずに、これまで生きてきた事に気づき、手に伝わる袋の中の、ついさっきまで生きていた鶏の温かさを肌に感じながら号泣しました。
叫び声をあげるから可哀想、という無言で命を分け与えてくれる存在に対する想像力の無さ、偽善、生き物を喰らう罪深さ、そして、先人や家族、友人、そして神さまみたいな存在に守られているのに気付かず、文句ばかり言っていた嫌らしい自分を知りました。

 帰宅して、鶏を下手くそな手つきで泣きながら解体し、調理して、夜、頂きました。
「今食べないと、私はインドに負ける!」
と思ったからです。夜中、大きな鶏に追いかけられる夢を見ましたが、それは一回きりで、その後はもう、そんな夢は見なくなりました。
INAマーケットは、30過ぎまで甘ったれていた私を、少し大人に変えてくれたインドの市場です。



マーケット入り口。この先に宇宙があります。
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パパドもたくさん
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豆屋さん。
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節分が近いから、大豆を買ったよ
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悪霊退散、ならぬ疫病退散豆まきをするんだ~(^^)。 

生きた鶏と捌かれた鶏
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お魚屋さん
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舌平目を買ったよ。
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「クリーン、プリーズ」で、鱗、内臓処理、してくれます。

生ダコも買いました。
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海老を綺麗に処理してくれる。

背わたも処理されていました。

八百屋さん。あっという間にシャキーンと暗算。

インドITの背景には、インド人の計算能力の高さがあると私は思う。

多少の変化と書きましたが、お魚事情が物凄く良くなっている~。
料理したくてウズウズの気持ちで帰宅できました。
暑くなる前に、色々試してみたいです。