陽はすでにカンジス川から

こんにちは、Yukettaです。夫の駐在に帯同して参りました。 危険情報や感染病情報は海外安全ホームページにお任せして、こちらでは楽しいインドの生活日記や様子をお届けしたいです。

休暇旅

一人休暇/旅の終わり

ボローニャ博物館
ボローニャ最終日です。
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ジョットーが観られた、
ラファエッロも観られた、
シアワセ~。

博物館には、中世からルネッサンス、バロックまでの絵が豊富にありました。中世の盛り、平面、無表情の宗教画に、時代が重なっていくと、悲しみ、苦しみ、立体感等がすこしづつ加わっていき、ついには法悦や自惚れる顔まで。その人間臭さがたまらない。改めて自分はルネッサンスの精神や、そこへの移行、そして人間らしく自由であることが好きなんだなあと再認識。
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ボローニャの画家が、豊かな、明るい色彩を持っていることも、改めて気づきました。
ボローニャは、ヴェネチアとフィレンツェの間にあり、距離はフィレンツェに近いのに、色彩がヴェネチア派に近い。博物館にも幾つかあったけど、フィレンツェ派は、懐中電灯で照らしたくなるほどの暗みです。しかし、ボローニャ出身の画家たちは、宗教画でさえ、明るく鮮やかな色彩。それはきっと、
「ボローニャに燦々と降り注ぐ太陽の光が影響しているんだ!」
と、さっきまで歩いていた景色を思い出しながら実感するのでした。
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フレスコ画もたくさん。ヨガ友さんのご主人の話によると、彼のお友だちの家には、壁に昔のフレスコ画が、残ったままになっているそうです。

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旅の終わり
空港でイッパイ💖。
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全ての日程を終えてリナーテ空港にて。
リナーテは、こじんまりとした、欧州に行きやすいだけの空港だったけど、ミラノのExpo以降随分と綺麗になりました。免税店も増えたし、雰囲気の良い、カフェやバールもあります。
私が若い頃、発つ前の空港は、挨拶電話時間でもありました。しかし、今回はSNSが使えない一軒だけ。楽だけど寂しくもあります。

前半はちょっと辛い旅だったけど、後半は楽しかった~。ヨガ友さんとご主人のおかげで笑ってばかりでした。
 旅の間、総じて「老いをどう生きるか」を、いつも自分に問いかけていました。もちろん、死に方は選べず、あれこれ準備していたのに早く逝ってしまった両親の例もあり、答えはないのだけど。それでも、未だに自分の中にあった、老いに不必要な虚飾、煩悩を一つ流すことができました。また、出会いを大切に、友人と友情をもっと育てていこうと思いました。


インドからイタリア直行便
ヨガ友さんによると、今年12月3日から、潰れてしまったイタリアのフラッグキャリア、アリタリア航空の代わりにITA airways のデリー・ローマ間の就航が始まるそうです。
これまで、トランジットでしか行けませんでした。今回利用したルフトハンザも、確実で良い会社だと思いますが、直行便だとかなり楽になりますね。また、インドからなら、ロシア上空も飛ばなくてすみます。
ヨガ友さんさんは、来年2月インドに戻るそうで、
「その時はITAを使おうよ!」
と、ご主人を促していました。因みにインド在住イタリア人もインドに来る時は、生ハム等を真空パックにし、手荷物ではなく、預け荷物に入れて、持ち込むそうです。
真空パックは、イタリア語で「Sotto Vuoto (ソット ヴゥオート)」と言います。
ITAのwebsite ↑。共同運行はスカイチームです。


最後に、いつも好き勝手にさせてくださる夫に感謝。主婦の王道をゆくマリレーナもそうだけど、バリバリキャリアのヨガ友さんも、本当にご主人を大切にされていました。それは、自然に、無理なく、当たり前のように。
最後に行き着くのは無であるけど、私もそれまでは労りを持って暮らしていきたいです。

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一人休暇/ヨガ友さんと一緒@ボローニャ②

ボローニャのお店巡り~ガッレリーア・カブールから青空市場・Piazzolaまで。
ガッレリーア・カブールは、高級ブランドが集まる通りで、クリスマスのデコレーションも洗練されています。
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ヨガ友さんの仕事は、ディオールやグッチ、バレンチノなどハイブランドのマテリアルの買い付けなので、一緒に歩いていると、立ち止まるポイントがとても面白い。
サロジニナガール・マーケットのように数百円で星の数ほど品物が売られている青空マーケット・ピアソラにて
「このカーディガン、インドで着るのに良い!」
「このコート、さっきのウィンドウにあったものと変わらないわよ」
と、彼女と目に留まったのは二点。
両方ともステキで、プロだなぁと、私はソンケーの眼差しでキラキラでした☺️。

また写真の服を一目見て、
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ヨガ友さんは、
「この生地はインドシルク。」
しかし、縫製をみて、首を横に振り、
値段を見て、
「Troppo =too much」。
値札を見ると、この写真のワンピースは5万円くらい😵‍💫。
インド帯同の皆さん、色々苦労はありますし、数百ルピーの誤魔化しはありますが、インドの生地でテイラーさんに、現地価格で、自分サイズに作ってもらい、作り直しもして貰えて、本当にしあわせですネ🥰。


ボローニャのインドの靴、雑貨。
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手前の靴はなんと95ユーロ、おそらく値下げ後の価格。1万円以上します。
しかし、なんでしょ。イタリア人は抜粋が本当に上手い。手前のうしろのバックと靴は、インドのこれからの季節にピッタリ。その眼力はすごいなぁと思います。
今年からイタリアでは、ブラック・フライデーが始まったらしいです。ヨガ友さん曰く、あらかじめ値段を上げて、値下げの札を出しているところもあるそうです。もちろん真面目なお店も。
この空気汚染の時期にイタリアにブラックフライデー買い物休暇は、きっと楽しいと思うけど、インドと同じく、買い手の眼力が求められそうです。

ボローニャ料理
ボローニャの郷土料理を頂いたよ!
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ボローニャの代表ハムと言ったらモルタデッラ。写真右。ハム好きが大好きなハムです。
これをクレシェンティーナという、ぷうっと膨らんだパンを両側から挟んで食べます。
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ディジェッレという、平たくて丸いパンは、ナイフで二つに切って、ラードやボローニャのフレッシュチーズ、生ハムと一緒に食べます。
自家製カルチョーフィや小玉ねぎの酢漬けが薄味で品がある味わい。
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ボローニャの歴史は紀元前9世紀から。穏やかな気候、坂の少ない広々とし、光に満ちた大地、またこれらの伝統的な料理から、代々豊かな生活をしてきたのだろうなあと思う。

ヨガ友さんとご主人は、日本人は働き者で立派だとよく口にしてくださるけど、資源もなく、梅雨時に作物に発生する害虫、うまく育ったら育ったで毎年やって来る台風、いつ起きるかわからない地震等の自然災害、その復興…日本人は働かざるを得ないのですよ😅😅😅と答えています。

一方、ボローニャの歴史は外敵の侵入侵攻。こんな住みやすい場所、そりゃ厳しい自然の北ヨーロッパ人はぶん取りたいと思ったろうなあ。歩いていると、命懸けの戦いの跡が街に残っていました。

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一人休暇/ヨガ友さんと一緒@ボローニャ

ボローニャにやってきたよ!
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今回の旅の最終目的地です。
インド・ニューデリーのシバナンダヨガセンターで知り合ったヨガ友さんに会い行くつもりが、彼女はボローニャからミラノまで、ご主人と車で迎えにきてくれました。
親切にしていただき、もったいない、もったいない。

ボローニャのお家についてから、一緒にシバナンダの思い出を話しながら散歩しました。
ああ、たのし〜(*^^*)。
お友だちに会いに行っておしゃべりするのは、私のシアワセの一つです。
ここは、冬モードですが穏やか。
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坂の少ない街。
日本の目から見ても、インドの目から見ても、イタリアは大地に恵まれた国だと思います。

トルテッリーニ・イン・ブロード
カンドーの再会をし、お宅に泊めて頂き、観光しています。ヨガの神さまがいらっしゃるのなら、感謝感謝💝。
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写真はボローニャの代表料理、トルテッリーニをボローニャのおすましに入れたもの。アツアツのところに、パルミジャーノのおろしたものをかけて頂きます。おすましや、トルテッリーニの生地からきちんと作ると4時間以上かかる料理ですが、イタリアでは茹でるだけの状態になった、出来合いも売られていて、働く女性の味方ごはんでもあります。

ヨガ友さんや、彼女の家族、彼女のお友だちが口を揃えて言うのは…なんと!ボローニャには、スパゲッティ・アッラ・ボロニェーゼ、すなわち、ボロネーゼスパゲティは存在しない、という事です。それに近いのは、タリアッテッレ・アル・ラグーという、ミンチソースのきしめんタイプのパスタです。

という事で、イタリアには、ナポリタンも、シーザーサラダも、そして、ボロネーゼも存在しない、というお話しでした。日本人が勝手にイメージして独自にイタリア化した料理、まだまだありそうですね。こうした独自特化お料理ができてしまうのは、欧州と日本があまりに遠いからだと思います。例えば、ルーコラなどは日本よりインドのものの方が、イタリアに近い形で売られています。きっとこれは距離のせいだなあと、私は勝手に考えています。ちなみに、イタリアン・ドレッシングも存在しません。サラダは、その都度、酢と塩とオリーブオイル(この三つが基本。あとはお好みで)を自分で加減して、サラダに直接かけて混ぜて頂きます。

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一人休暇/生涯の師


スイスからミラノに戻ってきたら、歌の先生もフリウリから戻っていました。こちらで療養するそうです。おしゃべりしたり、一緒に音楽を聴いたり、モノクロ時代のコンサートを観たり、それを聴いた私の批評の評価をしてもらったり、ご飯を食べたり、一緒に手を繋いで眠ったりしました。私たちは、仲良し師弟なのです。
レッスンは出来ないけど、発声の事についても議論、確認できたし、私が考えていた以上の滞在となりました。

お礼に、ランチを作りました。食卓中央は、先生の姉妹弟子に教わったプーリアのフェンネルとオレンジのサラダ。
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席は先生と私と介護士とお手伝いさん。先生は、お手伝いさんと食卓を共にする人です。


インドには、インドのしきたりがあるから、全てを真似する事はできないけど、先生の欧米人としての、お手伝いさんとの付き合い方は、これまで参考になりました。たとえば、目を瞑るところと、これだけはダメ!の線引きレベルとか。
とりわけ、私が出会った欧米の人は、お手伝いさんに
「あなたがいてくれて助かっているワ」
のデモストレーションの仕方と、タイミングが、劇場テキな嫌いはあるが、やっぱりうまいなあ~って、おもいます。

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一人休暇/マリレーナ。さようならスイスまた会う日まで

マリレーナ・コレクション
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整理整頓、家を綺麗に保つことについて、彼女は、
「自分はちょっとクレイジ–。」
といいます。
ご主人ウルスが出張先から持ち帰ったお土産はこのように綺麗にコレクションされています。ふたりの歴史です。
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マリレーナ・ヒストリー
大戦中にイタリアで生まれ、15歳で家を出たマリレーナは、ローマで働いた後、親戚を便り、スイスへ向かいました。ここで本格的なフランスレストランで修行、コックに。彼女は、独学でフランス語、ドイツ語を学びました。彼女にとってフランス語習得はあまり苦労ではなかったのだとか。彼女のレシピノートは、フランス語、ドイツ語、イタリア語の3種類。83歳の今も、フランス語を忘れない為にフランス語のテレビニュースを必ず毎日見ます。わからない言葉はすぐに辞書をひくなど、高等教育が受けられなかった悔しさをバネに日々努力する人です。


「昼は豪華に、夜は質素に。」
20年前に初めて会った時、ご主人ウルスが、既に年金生活に入っていたマリレーナはこう言いました。お昼は、高タンパクの調理にイタリア炭水化物料理、そして数種の野菜料理を作る。夜は生ハムやチーズ。パン。調理するのはサラダだけ。
そして
「残された人生を穏やかに平和に過ごすようにしている」
とも言いました。

ウルスが80歳になった頃、お皿いっぱいに広がるステーキを彼がペロリと食べたのを見て私は仰天したのです。マリレーナが毎日コツコツと工夫しながら作り続けた料理のおかげで、ウルスは、野菜嫌いを克服し、大好きな肉料理を平らげ、大好きなワインと蒸留酒(コレは良くマリレーナに飲み過ぎと叱られていたけど)を呑み続ける80代を過ごしました。
私は二人を見ながら、良人のおさんどんを準備するのに不満を覚える自分を反省し、こうした思考をやめようと誓いました。コロナの自宅待機時、この禁を破ることになるのですが😅。

ウルスは、装いは質素だったけど、振る舞いがエレガントな、ヨーロッパ的な男性で、人を招くときはいつも、飲み物担当。アペリティーボの泡から、白赤葡萄酒、コーヒー、食後酒まで、全て彼がホスト。タイミングが絶妙で、
「あっ、そろそろ次が欲しいな。」
と思う前に、必ず私が呑みたいものがグラスに注がれていました。そんな彼も90歳で今年の始めに永眠。
年金生活に入った後も奥さんに大切にされ、本当に幸せな男性でした。ああ、今回の滞在中私たちは何度彼のために天に向かい献杯したでしょう? 
体裁ではなく、医者の忠告があった為、マリレーナは飲兵衛ウルスに小言を言っていたのだけど、今はどうか好きなだけ、呑みたいだけ。
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マリレーナは、独りスイスこの家に残り、近所の友人の助けを借りながら、生きていくと言います。現在彼女の子どもたちは海外で暮らすけど、その事について、また彼女が血の繋がった孫がいないことについて、私は彼女の不満を聞いたことがありません。主婦の王道と独立独歩を両立させる彼女の生き方に私は多くを教わっています。
別れには切なさが湧き出てきますが、それでも、笑顔でハグ、キスしなくちゃ。
バイバイ、マリレーナ。
必ずまた来ます。
Ti voglio tanto bene.



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プロフィール

Yuketta

こんにちはYukettaです。回り回って最初の駐在地ニューデリーに戻って参りました。4コマ漫画のように、最後はクスッと笑ってしまう日々を与えてくれるインドが大好きです。大変化を遂げたこの大都市と初めて出会った場所のつもりで向き合っていきたいです。

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