映画「ザ・ホワイトタイガー」原作「グローバリズム出る処の殺人者より」読了。衝撃度でいったら私がこの10年で読んだ本ベスト3に入る。
最後の4行で鳥肌がたち、しばらく、ぞわぞわ、ぞわぞわ〜っと続いた。
「想像できないような事が起きているのだろうな」と考えていたインドの闇が、皮肉を込めてこれでもか!というほど現実的に描かれている。読んでいる間は、この本の内容が、お前はどうだ、お前ならどうすると問いかけて来て、それが辛くて辛くて仕方がなかったけど、やめられなかった。そして今、20年前のインドを何度も振り返る自分がいる。
作者はアラヴィント・アティガ。
2008年ブッカー賞受賞。当時33歳。
訳も素晴らしかった。
作者の経歴を見ていると作中の「アショク様」は彼自身で、彼が贖罪したかったのではないかと言う気がしてくる。事件の時代は、グルガオンの街が出来立て、そして、地下鉄が通る前。
彼は、この作品の後も書き続けているけど(ムンバイを舞台にした作品なんて面白そう)、「グローバリズム出る処の殺人者」2009年第一刷を、中古商品で、私が2021年に購入したくらいだから、今後彼の作品が日本で紹介されることはないのだろうな。
残念。
でも、配信されているNetflixの「ザ・ホワイトタイガー」の視聴者数が増えれば、映画原作の「グローバリズム出る処の殺人者」後の作品も翻訳出版されるかもしれないので、期待しよう。
モンブラン
甘党夫がお菓子を買ってくるようになった。
おめざに私はお付き合い。
日本のお菓子は優しいね。
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