20年前に居たはずなのに恥ずかしながらインド英語に苦労しています。
20年前のインド英語初体験
その時は英語を小学生の先生をしていた近所のマダムにおそわりました。語学が全然ダメダメな私にマダムが与えたのはインドの小学生の英語教科書。オックスフォードが出版している本です。その本はもう何処かへ行ってしまったけど、そこに初めに出てきた例文は今も忘れられません。
それは…
“There is a worm in my apple"
すでに、インドの洗礼をいくつか受けていた私は驚き笑い。
そして、ページをめくり、新たな例文をみると、
"There is a fly in my soup"
挿絵はスープをすくっているお匙の中に入った蠅に、男性が驚いた表情をしているものでした。
そして、教科書には、
「この後、男性はどうしたでしょう?」
の問いがあり、生徒たちは、
「彼は、怒った or お金を払わずに出て行った…」等のディスカッションをするのです。
そのページの挿絵は、プンプン怒ったスープ男性が描かれていました。
中学生の時の「教室には生徒がいます」英語しか知らなかった私には、これはぶっ飛び体験でした。また、初駐在で右も左も分からない状態だったのに、翌日から市場で使える英語をたった1時間で学べたことで、現地で生きた言葉を学ぶって大切だな、と実感したのでした。
インド人との電話会話
そんな風に、学んだはずなのにインドに久々に来てみたら、電話のインド人の英語が聞き取れない。特に困ったのがデリバリーです。IT音痴の私がアプリをセットアップするので、大抵何かが間違っています。すると、私のスマホに電話がかかってくるのですが、これが聞き取れない。
「ハロー、マム」のあと、私の耳には店員さんの英語が
「&^]『>$<\]※\<<>『,,〆‘}{&=\$『〆』€<<\&£^]>€\&’{,〆]$\<。」
としか聞こえません。
「プリーズ、スピーク、スローリイ。」とお願いすると、はじめは
「ok、マム。」
と言ってゆっくり話してくれるのですが、それは始めだけで、どんどん
「{※“£[^....『$[^£^※‘〆”^&’^“,※.....」←こうなるのです。
面と向かって話している時、インド人は、英語ダメダメな私に対してゆっくり話してくださっていたんですね〜。20年前は殆どのインド人は携帯電話を持っていなかったので、考えてみれば、インド人と携帯電話を使って英語で話す機会は少なかったです。
そこで、「これではイケナイ!」
と考えて、3月の終わりから語学学校へ通うことにしました。
インドの英会話語学学校
語学センス・ゼロ、いや、マイナスな私ですが、語学学校は好きです。それは本やネットではわからないその国の文化、感覚みたいなものを知ることができるからです。もちろん、語学学校で知り得る情報は、その国のエントランスで目に入る程度のものかもしれませんが、数年先は別の場所に行かなくてはいけない駐在生活には、国の入り口であってもそこを理解するのにとても便利です。また、英語は誰もがBBCのアナウンサーのような発音をする訳ではありません。英語の教材でない、いろんな国の人が放つ英語の発音の特徴を知るのは面白いし、そこにもっと慣れたいなあと思います。
私が通うことになった学校の教室は、十人以下で、マスクをつけて、1メートル以上離れての授業でした。コロナ禍でみんなマスクをしているから、「ちょっと聞き取りにくいなあ」と、会話相手の生徒さんに耳を傾け、身体を近づけるようなことをしようものなら、ガードマンが飛んでくるという、厳しい監視体制の授業でもありました。クラスには、私のような外人もいましたが、インドの若者が多く、彼らの多くは、いずれ、IELTSというブリティッシュの英語検定を取り、就職に役立てようとしている野心を秘めた真面目な生徒さんでした。
礼儀正しいインドの生徒さん
初日に「面白いな、」と思ったのは、生徒さんが先生のことを「Ma'am」と呼びかけることです。国によっては、「先生」と呼ばせることを強要したり、一方、「先生」への親しみを強調するせいか、教師と生徒は「同等か友だち」という考え方のせいか、教えてくださる先生に敬称をつけないどころか、苗字ではなく、名前で呼ばせたりする学校もありました。しかし、この語学教室では、全てのインド人の若者が慣れた口調で先生のことを「Ma‘am」と呼びかける。その様子を見て、改めて私は「インド人は礼節を大切にするのだな、きちんと把握して覚えておこう。」と思ったのでした。
また、生徒さんは授業中も大人しいです。少々遅刻してくる人がいるのは何処の国でもありますが、遅刻の度合いがかなり「マシ」です。授業中の私語は少ないし、スマホで遊んでいる人もいない。日本だと、先生が質問すると語学の授業でも「...........沈黙。」というケースが多いと思うのですが、通っている学校では、質問後速攻で誰かが必ず受け答えをします。ですから、静かな教室ですが、沈黙に包まれる瞬間はありません。
残念ながら、covid-19の影響で授業の後に、ご飯を一緒に食べに行って、クラスで勉強以外のコミニュケーションを取る、といったことができないので、生徒さんの背景が断片的にしかわかりませんが、物腰も柔らかいし、おそらくインドの中でも良いお家で良い躾を受けて育った若者達なのだろうと思います。
covid-19の影響
4月に入り、covid-19患者数が激増し、ロックダウンが始まってからは教室の授業はできなくなり、それでも、オンライン授業が細々と行われていたのですが、先週の金曜日を最後に、それもなくなってしまい、そんな所からもインドのコロナ禍の深刻さが伝わり、胸が痛むのでした。いずれ落ち着いたら、また、あの礼儀正しい、優しい表情で笑う生徒さんたちと一緒に(きっとどんどん追い越されていきますが😅)勉強したいです。
語学学校の効果
数日しか、授業に参加できませんでしたが、それでも拾う神アリで、先週くらいからようやく、デリバリーの品物変更等を知らせる電話の聞き取りができるようになってきました。しかし、スマホに向かって「プリーズ、スピーク、スローリイ」はまだまだ連呼しています。いずれ、このレベルから卒業できるよう、ボチボチ頑張ります。
本日のお篭りごはん
お菓子鶏。
☝️良人が命名した、ジャンキーな手羽先料理。
もともとは、余った焼きそばソースに漬け込んでオーブンで焼く(180度20分後250度3〜5分)だけの楽ちん料理。今回はペヤング焼きそばソースと、ペヤング焼きそば激辛ソース(日本から持ってきた)、蜂蜜豆板醤にんにく醤油味3種類。
ジャンキーに調理しても、インドの鶏は旨い!
また、市場のかしわ屋(私の故郷ではかつて、鶏肉屋をこう呼んだ)さんへ行きたいナ。
どうかコロナさん、もうこれ以上怒らないでください。
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20年前のインド英語初体験
その時は英語を小学生の先生をしていた近所のマダムにおそわりました。語学が全然ダメダメな私にマダムが与えたのはインドの小学生の英語教科書。オックスフォードが出版している本です。その本はもう何処かへ行ってしまったけど、そこに初めに出てきた例文は今も忘れられません。
それは…
“There is a worm in my apple"
すでに、インドの洗礼をいくつか受けていた私は驚き笑い。
そして、ページをめくり、新たな例文をみると、
"There is a fly in my soup"
挿絵はスープをすくっているお匙の中に入った蠅に、男性が驚いた表情をしているものでした。
そして、教科書には、
「この後、男性はどうしたでしょう?」
の問いがあり、生徒たちは、
「彼は、怒った or お金を払わずに出て行った…」等のディスカッションをするのです。
そのページの挿絵は、プンプン怒ったスープ男性が描かれていました。
中学生の時の「教室には生徒がいます」英語しか知らなかった私には、これはぶっ飛び体験でした。また、初駐在で右も左も分からない状態だったのに、翌日から市場で使える英語をたった1時間で学べたことで、現地で生きた言葉を学ぶって大切だな、と実感したのでした。
インド人との電話会話
そんな風に、学んだはずなのにインドに久々に来てみたら、電話のインド人の英語が聞き取れない。特に困ったのがデリバリーです。IT音痴の私がアプリをセットアップするので、大抵何かが間違っています。すると、私のスマホに電話がかかってくるのですが、これが聞き取れない。
「ハロー、マム」のあと、私の耳には店員さんの英語が
「&^]『>$<\]※\<<>『,,〆‘}{&=\$『〆』€<<\&£^]>€\&’{,〆]$\<。」
としか聞こえません。
「プリーズ、スピーク、スローリイ。」とお願いすると、はじめは
「ok、マム。」
と言ってゆっくり話してくれるのですが、それは始めだけで、どんどん
「{※“£[^....『$[^£^※‘〆”^&’^“,※.....」←こうなるのです。
面と向かって話している時、インド人は、英語ダメダメな私に対してゆっくり話してくださっていたんですね〜。20年前は殆どのインド人は携帯電話を持っていなかったので、考えてみれば、インド人と携帯電話を使って英語で話す機会は少なかったです。
そこで、「これではイケナイ!」
と考えて、3月の終わりから語学学校へ通うことにしました。
インドの英会話語学学校
語学センス・ゼロ、いや、マイナスな私ですが、語学学校は好きです。それは本やネットではわからないその国の文化、感覚みたいなものを知ることができるからです。もちろん、語学学校で知り得る情報は、その国のエントランスで目に入る程度のものかもしれませんが、数年先は別の場所に行かなくてはいけない駐在生活には、国の入り口であってもそこを理解するのにとても便利です。また、英語は誰もがBBCのアナウンサーのような発音をする訳ではありません。英語の教材でない、いろんな国の人が放つ英語の発音の特徴を知るのは面白いし、そこにもっと慣れたいなあと思います。
私が通うことになった学校の教室は、十人以下で、マスクをつけて、1メートル以上離れての授業でした。コロナ禍でみんなマスクをしているから、「ちょっと聞き取りにくいなあ」と、会話相手の生徒さんに耳を傾け、身体を近づけるようなことをしようものなら、ガードマンが飛んでくるという、厳しい監視体制の授業でもありました。クラスには、私のような外人もいましたが、インドの若者が多く、彼らの多くは、いずれ、IELTSというブリティッシュの英語検定を取り、就職に役立てようとしている野心を秘めた真面目な生徒さんでした。
礼儀正しいインドの生徒さん
初日に「面白いな、」と思ったのは、生徒さんが先生のことを「Ma'am」と呼びかけることです。国によっては、「先生」と呼ばせることを強要したり、一方、「先生」への親しみを強調するせいか、教師と生徒は「同等か友だち」という考え方のせいか、教えてくださる先生に敬称をつけないどころか、苗字ではなく、名前で呼ばせたりする学校もありました。しかし、この語学教室では、全てのインド人の若者が慣れた口調で先生のことを「Ma‘am」と呼びかける。その様子を見て、改めて私は「インド人は礼節を大切にするのだな、きちんと把握して覚えておこう。」と思ったのでした。
また、生徒さんは授業中も大人しいです。少々遅刻してくる人がいるのは何処の国でもありますが、遅刻の度合いがかなり「マシ」です。授業中の私語は少ないし、スマホで遊んでいる人もいない。日本だと、先生が質問すると語学の授業でも「...........沈黙。」というケースが多いと思うのですが、通っている学校では、質問後速攻で誰かが必ず受け答えをします。ですから、静かな教室ですが、沈黙に包まれる瞬間はありません。
残念ながら、covid-19の影響で授業の後に、ご飯を一緒に食べに行って、クラスで勉強以外のコミニュケーションを取る、といったことができないので、生徒さんの背景が断片的にしかわかりませんが、物腰も柔らかいし、おそらくインドの中でも良いお家で良い躾を受けて育った若者達なのだろうと思います。
covid-19の影響
4月に入り、covid-19患者数が激増し、ロックダウンが始まってからは教室の授業はできなくなり、それでも、オンライン授業が細々と行われていたのですが、先週の金曜日を最後に、それもなくなってしまい、そんな所からもインドのコロナ禍の深刻さが伝わり、胸が痛むのでした。いずれ落ち着いたら、また、あの礼儀正しい、優しい表情で笑う生徒さんたちと一緒に(きっとどんどん追い越されていきますが😅)勉強したいです。
語学学校の効果
数日しか、授業に参加できませんでしたが、それでも拾う神アリで、先週くらいからようやく、デリバリーの品物変更等を知らせる電話の聞き取りができるようになってきました。しかし、スマホに向かって「プリーズ、スピーク、スローリイ」はまだまだ連呼しています。いずれ、このレベルから卒業できるよう、ボチボチ頑張ります。
本日のお篭りごはん
お菓子鶏。
☝️良人が命名した、ジャンキーな手羽先料理。
もともとは、余った焼きそばソースに漬け込んでオーブンで焼く(180度20分後250度3〜5分)だけの楽ちん料理。今回はペヤング焼きそばソースと、ペヤング焼きそば激辛ソース(日本から持ってきた)、蜂蜜豆板醤にんにく醤油味3種類。
ジャンキーに調理しても、インドの鶏は旨い!
また、市場のかしわ屋(私の故郷ではかつて、鶏肉屋をこう呼んだ)さんへ行きたいナ。
どうかコロナさん、もうこれ以上怒らないでください。
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