連休中、Wi-Fiの調子が良くなかったので、久々読書。拓徹さんの「インド人の謎」を読了。
なんでそうなるの?というインド人の言動の背景がわかりやすく説明されていました。
例えば「インド社会と野良犬たち」の項。(以下引用)
インドには独自の動物虐待法があり、野良犬に関してはさらに動物生殖管理令があります。これらの法律の下では、野良犬を殺処分することは原則として禁じられており、増え続ける野良犬に対しては、避妊手術、狂犬病予防接種といった対策が奨励されています。インドでは狂犬病による死者が年間二万人/2008年(日本のコロナ死亡総数の2倍!)にのぼり、野良犬対策はインドの各自自体にとっても頭の痛い問題となっています。
↑コレ、ものすごくインドだなぁと、私は思うのです。狂犬病回避の殺処分をしない、狂犬病になったら死んじゃうでしょ、インド危険、インド遅れてる、インド怖い…って見方は表面的。インドは、ニンゲン様を守るための徹底した狂犬病回避の殺処分をしない、しかしそこから起きる問題には苦悩する…それは白黒つける欧米的なやり方とは違う方向性。どちらが正しいかはわかりません。ただ、子どもの頃、な~んにも考えずに「ミミズだっーて、オケラだーって、アメンボだーって♪」と、歌っていた記憶が、インドの選択に懐かしさを感じるのです。
インドに腹が立つ時って、頭が煮えたち、血が上りすぎてなかなか助言が耳に入らない。そして、日本人は(私を含め)開国以来、西欧的な倫理哲学にコンプレックスを含めて影響されているので、その枠からはみ出たように見える考えや、流れをもつインドに慄いてしまう。だからインドに来る前、ネガティブ情報ばかり目に入ってくるときや、または、インド人に疲れ切ってしまった時に、この本を手に取ると、「ナルホド、そうゆーコトだったのか!」といった、心の助けになるだろうな、と思いました。
公園でくつろぐ野良犬さん
にほんブログ村