@マザーテレサホームハンセン病施設

コロナ明けから3年間お世話になったシスターが1月に別の施設に転勤と聞き寂しく思っています。シスターは誰に対しても優しい方で「あなたが来たい時にいつでもいらっしゃい」と手を握って頂き、お言葉に甘えてよく訪問させてもらいました。
ハンセン病については、エーゴで「Hánsen’s disèase」ではなく「leprosy」と言わなくては通じないことを知らないくらいの無知でしたが、
⚪︎インドでは進行形の病
⚪︎乳幼児期に罹患する
⚪︎子どもの患者がいる
⚪︎病気が進行すると手足がかたまり、変形してしまう
⚪︎変形が進行すると手術で手足を切断
⚪︎治る患者もいる
⚪︎罹患した患者と暮らしたがらない家庭がある
⚪︎治った患者が、ここの患者のケアをしている
⚪︎治った患者が一般社会で弾かれ、物乞いとしてしか生きていけず、施設に逃げ帰ることがある
⚪︎患者は増え続けている
⚪︎新規患者の半分以上がインド人
⚪︎進行したハンセン病は痛みが伴う
⚪︎痛みは、マッサージや電気で動く機械で緩和できる
⚪︎施設から大学に通う青年がいる
⚪︎施設にいた子どもの患者が、医師になった例がある
などなど、このシスターからたくさん教えて頂きました。
ハンセン病は感染しにくいが、乳幼児期に栄養状況が悪い環境下に入ると感染のリスクが高くなるそうです。なんの咎もない人が「たまたま」人生のなかで大きな受難を被ることがかわいそうです。それでも、施設内はいつも穏やかな空気が流れています。訪問した日は、患者さんは連なるベッドの部屋から外に出て、静かに日向ぼっこされていました。人々の罪を背負って鞭打たれながらゴルゴダの丘を登られたイエスさまや、鞭打たれる我が子を目を逸らさず、共に歩かれたマリアさまのお話しは、患者さんの支えになっているのだろうか?
シスターは、これまで53年間マザーテレサホームに献身されてきました。しかし、1月からどこに配属されるかはまだわからないそうです。
初めてお目にかかった時、施設の中のイエス像を見上げて「いつも彼が共にいます」とおっしゃっていた事がわすれられません。
いつも自然体だったシスター。今回の転勤もニコニコ語りながらも淡々と受け止めていらっしゃるご様子で、別れの季節には心が揺さぶれる私は、なかなかこの域にたどり着けるものではないなあと、思うのでした。

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