陽はすでにカンジス川から

こんにちは、Yukettaです。夫の駐在に帯同して参りました。 危険情報や感染病情報は海外安全ホームページにお任せして、こちらでは楽しいインドの生活日記や様子をお届けしたいです。

ハンセン病

恐怖は、医療を超える

マザーテレサハンセン病ホームへ
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ボランティアの施設訪問で、行くたびに新しいことを知ります。

まずはハンセン病。
「この病気は糖尿病のように緩やかに進行していく。進行しすぎると厳しい現実が待っているのも糖尿病と同じ。だから早期発見、早期治療が大切だ」とドクターの説明を受けました。

↑のサイトに発症は

「乳幼児の時期に、治療をしていないハンセン病患者に長期間かつ濃厚に接触」
と、書かれています。
 
「乳幼児の時期に感染するケースがあり」
「早く見つかれば治る薬があり」
「そのためには早期発見、早期治療が必要」
ならば、この病が広く正しく知られることが大切だと思うけど、この病気の間違った情報の為、患者は家族から一緒に暮らすことを拒否され、事実、隔離地域状態です。また、政府系の病院は患者を受け入れないと言います。

かつては「らい病」と呼ばれたハンセン病。それは聖書にもそれらしき人がでてきます。身体の先から爛れていくのに、ずっと治療法が見つからなかったのが、1873年にノルウェーの医師、ハンセン氏が「らい菌」を発見。現在では治療薬があります。

しかし、何千年も続く病への「偏見や恐怖」の方が医療の進歩を凌駕してしまう。根拠に基づく情報よりも、恐れを煽る力の方が強いことを、私たちもコロナ禍で痛感しました。そしてマザーテレサのホームには誰でも訪れることができるけど、多くの患者さんは一人で入所し、元患者さんのスタッフやシスターが彼らをケアしています。



そして患者数。
私が詳しく調べていた頃はインドでは増え続けいるはずだったのにドクターは減っているとおっしゃっいます。
「え、それはありえない」
とすぐさま思ってしまうのが、ここに2022年から通っている私の感覚です。一方で、ここにいるシスターにお尋ねしたら、患者は増えていると感じるとおっしゃいます。
私の英語理解力が心配だったので、英語が堪能なメンバーに確認してもらったら(これぞサークルの強み)
「実際インドの公式見解では根絶されたという見解だけれども、シスターの感覚では増えている」
というものでした。

進行してしまった患者さんは、膿んだ患部を切断する手術になり、これを請け負うのは月に一度やってくるの医師たちの奉仕です。

現在、9名のマザーテレサのシスターが朝4時30分から夜10時まで奉仕する生活を送っています。
朗らかで逞しい彼女たちから、厳しい現場の現実を教えて頂くのは、毎度のことながら貴重なインド経験です。

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国立ハンセン資料館

東村山市までミニトリップ。
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八月の蝉時雨が郷愁を誘う。
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先日戦後80年「戦争とハンセン病展」があることを知り、たまたまデリーでハンセン病ホームに行く機会に恵まれているので、これも「何かの縁だな。」という気持ちで国立ハンセン資料館にいきました。


国が一丸となって戦争に突き進み、戦う強い身体を求められる時代、そうでないハンセン病患者は、それまでも忌み嫌われる存在でしたが、高まる国防の機運が、更に彼らを厳しい立場に追いやることになったのを初めて知りました。



デリーのマザーテレサ・ハンセン病ホームは、デリーのはずれ、州境にひっそりとありますが、日本もまた人里離れた場所に収容所がいくつもありました。
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(⬆︎⬇︎かつては症状が軽い患者がより重い患者を看護していました。デリーのハンセン病ホームも似たようなことが行われています。)
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感染病を目の前にした時の人の心の恐ろしさや、政府の解決策の不味さはコロナ禍で記憶に新しい。
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結局、同じ痛みを分つものと、その痛みを理解できるものが手を取り合って、励まし合って、助け合って生きて行く道しかないのでは、それが現実なのではという思いを新たにしました。

そんな中、今回も思ったのですが、ことハンセン病に関してキリスト教のミッションの人々が為された事はすごい。私は信者ではありませんが、マルコ福音書1:40-45の「イエスは深くあわれみ、手を伸ばして彼にさわり、そうしてあげよう、きよくなれ と言われた。」 

という部分に心打たれます。2000年も前、感染ることを恐れられ、忌み嫌われる身である「らい病」と思われる人に触れられたイエスさま。患者の心は「触れられた」というだけでもどんなにか救われたろう。これが愛がなすことか、また愛とはなんと厳しく重いものだろうと思います。

日本でも、「愛」の言葉が入ったハンセン病施設があり、日本でのキリスト教信者の軌跡を伺うことができます。



これからも病は生まれるし、それが感染るとなるものもあるでしょう。しかし、自分の心の中の醜さや鈍さを認めながらも、せめて罹患した痛みがわかる人間でありたいと思うのでした。
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(⬆︎小説・映画・ドラマ「砂の器」でも描かれていたハンセン病患者のお遍路。ハンセン病で故郷を追われた人々にとって、四国のお遍路心の拠り所、そして生活の糧を求める場所だったそうです。
しかし、ハンセン病であるため、「ご接待」を断られることもあったのだそうです。)


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⬆︎映画「あん」の碑もありました。樹木希林さんを通してハンセン病患者さんの慎ましい謙譲さや優しさが胸に迫る映画でした。ドリアン助川さんの原作も読んでみよう✊。






追記
日本では患者さんが「らい病」と呼ばれるより、「ハンセン病」と呼ばれることを好んだそうです。しかしインドでは英語の「Hánsen’s disèase」では通じずハンセン病は「leprosy」で語られます。


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インドのハンセン病施設


施設訪問/マザーテレサのハンセン病ホーム
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デリー郊外、UPとの州界にあるこの施設は、一番長く関わらせていただいています。日本ではすでに終わっている感のある病ですが、ハンセン病は、インドでは数が減ってはいるものの、世界で一番患者数が多いのです。



ハンセン病は、感染力は弱く、乳幼児期に栄養状態が悪い状態であると感染しやすく、しかし、健康な人が罹患する確率は極めて低いと言われています。それでも患者さんは治っても一般の仕事に就きにくいだけでなく、家族が一緒に住むことを拒んだりなどの差別を受けています。そして、この施設の周りには、元患者さんのコミュニティがいくつかあるそうです。

カトリックのシスターや医療従事者以外で彼らを支えるのは、元患者さん。こうして彼らは運命を受け入れ、助け合いながら、慎ましく静かに暮らしています。

中の様子はSNSの映像では紹介できないことになっています。しかし、ここには私がインドで出会った一番優しい人々がいる。彼らのエピソードと、患者さんの恭順な姿は、訪れる誰もの心に何かを教えてくれます。

もし、ご興味がありましたらボランティアグループへお尋ねください。一年に2度ほど訪問をしています。

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プロフィール

Yuketta

こんにちはYukettaです。回り回って最初の駐在地ニューデリーに戻って参りました。4コマ漫画のように、最後はクスッと笑ってしまう日々を与えてくれるインドが大好きです。大変化を遂げたこの大都市と初めて出会った場所のつもりで向き合っていきたいです。

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